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VCの投資手法

ベンチャーキャピタル(以下VC)の投資手法についてのお話です。

そのうちの投資の元手を誰が出しているかによる区分です。つまり、VCは通常は株式会社ですが、その株式会社の自己資金を使用している場合、これを本体投資と言います。一方で、VCがファンドを組成して、その資金から投資する場合をファンド投資と言います。
本体投資の特徴は、自己資金なので、明確な期限がVC側にあるわけではありません(銀行系のVCでは自己資金のみという場合もあります)。従いまして、経営者からしますと何となく安心します。この資金の特徴から安定株主的であるという側面を売りにしているVCもあります。しかし、もちろんVCの目的はキャピタルゲインですから、よく言われる安定株主とはその本質を異にしています。
次にファンド投資ですが、これはVCが投資家を募って、彼らと期限のある組合契約を締結し、ファンドを組成したのですから、当然におしりが決まっています。おしりが決まっていると言うことは、何らかの形で出資した金額を契約期間終了までに現金化しなくてならないということです。そのために投資契約にはIPOできない場合の買い戻し条項が含まれているのです。経営者の中には、このおしりの決まった性質のお金を嫌って、本体投資を好む人もいます。
最後に本体投資とファンド投資を一緒に行う場合があります。これを平行投資と言います。本体から4割、ファンドから6割と言う風に両者から資金を出すのです。この平行投資は問題があるとされます。その理由は、会社の株主の利益とファンドの出資者の利益が反発するからです。もし1億円の値上がり確実の投資案件があり、本体から9割お金をだすとするとファンドの出資者の利益を損ね、逆にファンドから9割お金をだすと会社の株主の利益を損ねます。このように、両者の利益相反は問題だと指摘され、ファンド運営会社はそもそも株式公開するべきではないと言われたりします。

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