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直接金融 企業価値評価方法A

ベンチャーキャピタル(以下VC)特有の株式の評価方法です。あまり論理的とは思えないのですが、資金調達する会社自身で、その評価方法をまず理解しなくてはなりません(敵?を知り己を知らば、というやつです)ので、ご説明いたします。

VCの目的は当然ですが、株式を公開してキャピタルゲインを得ることです。公開したら彼らの多くはその株式を売却します。従いまして、この公開時にいくらの株価になるかは彼らのキャピタルゲインを決定する上で非常に重要となります。この公開時の株価は、一般的には公開時の予想当期純利益に10〜20の倍率を乗じて算定いたします。公開時の予想当期純利益は、会社が作成する事業計画や業界の水準等から決定されます。10〜20のどの数字によるかもその類似会社や業界の水準から決定します。この倍率のことはPER(株価収益率)といいます。両者が決定されると公開時の予想株価が決まります。

数字をいれますと、予想当期純利益は4億円、予想PERは15とします。そうしますと会社の予想時価総額は4億円×15倍=60億円となります。

一方で、VCでは公開する株式の利回りとして、年20〜50%前後を要求します。もちろん、その会社がどのステージにいるかによっても全然違います。スタートアップやアーリーでは倒産などのリスクが高いので、要求する利回りも高くなります。逆にレーターでは、株式公開の成功する確率が高く、リスクは低いので、要求する利回りも当然低くなります。

数字をいれますと、仮に会社のステージがアーリーで50%の利回りを要求する場合で、かつ公開までに5年かかると仮定しますと、投資した株式が(1+0.5)の5乗=7.59倍になっている必要があります。会社がVCに出資を要請した金額が3億円としますと、株式公開時には3億円×7.59倍=22.8億円になっている必要があります。会社の時価総額60億円に占める22.8億円の割合は22.8億円÷60億円=約38%です。

VCが出資する前の会社の発行済株式数が10000株で、VCが出資後、公開までだれも増資しないと仮定し、VCが引き受ける株数をA株として、以下の連立方程式を解きます。
(10000+A)×38%=A  ∴A=6129株

投資金額3億円÷6129株=48947円/1株当たり となります。

これは、VCの要求利回りから逆算して株価を決定するという意味であまり論理的とは言えないと思いますが、株価は当事者同士の合意があれば基本的には問題がありません。しかし、VCが出資する直前に第三者が出資して、その株価と大きく乖離して低い株価をVCが要求する場合(合理的な理由がなければしないとは思いますが)は、やはり税務上もまったく問題がないとは言えません。

上記の株価算定で問題となるのは、結局のところ現状のおける類似会社のPERや株価水準ですので、これらを事前に調査しておくことが重要となります。

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月岡公認会計士事務所

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