連帯保証人
保証人の話です。どなたも聞いたことがありますし、実際に保証人になられている方もいるでしょう。この保証人には2種類あります。
@単純保証人とA連帯保証人です。
実務上では単純保証人というのはあまりなく、ほとんどが連帯保証人です。
単純保証人とはお金を借りた人が返済できなくなったときに、初めて返済する義務が生じる保証人のことです。しかし、連帯保証人とは、お金を借りた人が返済できるかどうかに関係なく、仮に借りた人が返済できる場合であったとしても、貸主に返済を請求されたら、返済しなければならない保証人のことです。連帯保証人とはその義務において、お金を借りた人と代わりがありません。連帯保証人になっても、義務のみが生じて、何のメリットもないのが普通です。
事業があまり上手くいかなくなっても、連帯保証人に迷惑がかかると考えて、ひくにひけずに泥沼にはまる場合があります。これに係わる人間関係を含めて、中小企業経営者の撤退と再生の健全なサイクルを阻害している部分が少なからずあります。
2005年4月からは、包括根保証が禁止されました。包括根保証とは、金額や期限の定めが無い保証で、保証人の知らない間に莫大な金額の保証人となっている可能性ある非常にリスクが高い保証制度です。
金融機関に保証人を求められる場合もあるでしょうが、十分に注意してください。逆に他人から連帯保証人になることを求められた場合にも、十分に注意してください。よく「死んだ親父の遺言で連帯保証人は絶対にしてはいけないと言われた」、「妻の父親に他人の連帯保証人になったら、離婚すると約束させられている」等の言い訳もよく聞くところです。断るときは、本当は助けてあげたいけど、仕方が無いんだよ、自分でもどうにも仕様がない、という理由を見つけてみてください。