リスケ@
リスケについてのお話です。資金不足で返済が厳しく、次の返済日には返済が困難と思われたら、その返済日の数日前には金融機関に返済が出来そうになく、リスケをして欲しい旨を伝えましょう。その際に、できればいくつかの資料を持参しましょう。
@返済条件変更申込書
具体的な返済条件の変更の内容
変更希望日
こうした事態に陥った経緯
A事業計画
リスケによって、支出を減少させると同時に、売上げを増加し、経費を圧縮し、最終的には業績が復活して借金が完済できる旨の事業計画書
B資金繰り表
リスケをしない場合には、借金が全額返済できなくなり、リスケをした場合には、借金が完済できる資金繰り表
金融機関としましては、当然ですがリスケは望ましくありません。引当金の積み増しが必要になる可能性もあります。契約書どおりに返したもらいたいのです。しかし、そこに固執して、会社自体がつぶれて何も帰ってこないのでは、意味がありませんから、リスケに応じてくれる可能性は十分にあります。1度や2度であきらめないでください。金融機関によっては、なかなか応じてくれないところももちろんあります。そうであっても、契約書通りに返済できない自分の方に問題があるのは明らかなので、相手の立場を尊重して、なるべく誠意を見せてください。この場合の誠意は無理やりお金を融通して、金融機関に返せということではありません。中には、「無い袖は振れぬ」と開き直ってふてぶてしい態度を取る人もいたり、そうした行為を進める方もいるようですが、契約をきちんと完遂できない人の態度とは思えませんので、わたくしはお勧めしません。
仮に金融機関との交渉が上手くいき、リスケが行われたとしましても、その期間は6ヶ月から1年です。それ以上の期間は通常ありません。原則としましては、この期間で建て直しをはかる必要があります。しかし、最大限努力したにもかかわらず、このリスケ期間で思うような回復が出来ない場合であるならば、金融機関と交渉して、リスケの期間を延長してもらうことは可能です。この最大限の努力をしっかり行えるかどうかが、リスケの期間延長や新規の融資にも繋がりますので、ご注意ください。
また、リスケと同様な効果があるものとして、返済の1本化があります。特に保証協会の資金繰り円滑化借換保証制度は随分人気がありました。複数ある借入を1本化して、返済期間を伸ばして月々の返済額を減少させるので、資金繰りは楽になります。
しかし、リスケにしろ、返済の1本化にしろ、営業キャッシュフローの改善が無ければ抜本的な解決に繋がらず、意味がありません。ここが一番重要なので、資金繰りで一息つけたからといって決して安心せずに、自社の問題点を正確に把握し、事業キャッシュフロー改善する施策を実行してください。