みなさまの資金調達を応援します。あきらめない熱意が一番大事です。その熱意を事業計画に込めてください。そして、大いに語ってください。きっと上手くいきます。

資本政策と従業員持株会

従業員持株会についてです。

従業員に株式を持たせる場合には、個人に持たせる場合と、従業員持株会にもたせる場合とがありますが、安定株主対策から言えば従業員持株会の方がより安定的です。昨今では、従業員が長期に雇用されるかどうか不透明ですので、従業員個人が株式を保有しておりますと、安定株主以外に譲渡される可能性は高くなってしまいます(会社が公開していることが前提です)。従業員持ち株会の場合は、よく規約に流出防止規程を入れて、従業員が退社する場合には持株会で株式を売却して精算させ、持株会の外に出ることを防止します。
従業員持株会は、この安定株主対策としての意味のほかに、福利厚生としての意味があります。具体的には、従業員持株会の従業員の拠出金に対して、会社が3〜10%程度の拠出金を支給します。また、持株会の管理コストなども会社が負担します。
もちろん、福利厚生以外にも従業員のモチベーションも向上、経営参加意識のを高めるといったこともあります。

ちなみにこれもよく質問されるのが、従業員持株会の持株比率は何%くらいが望ましいかということです。私は5〜10%以内と答えています。実際の上場申請時の従業員持株比率には20%以上という場合も少数ですが、存在します。しかし、従業員持株会制度がある会社では、その8割が10%未満です。従業員という会社に雇用されている立場と、会社経営に参画する権利をもつ株主との立場を考慮するときに、従業員の持株比率があまり高いとバランスに欠けると思います。もちろん、従業員持株会制度が無い会社も4割くらいあります。もし、従業員持株会を作ろうと思われる方はその持株比率にご注意ください。

運営者情報


月岡公認会計士事務所

税務 会計 資金調達は東京 千代田区 月岡公認会計士事務所

コンテンツ
リンク集