みなさまの資金調達を応援します。あきらめない熱意が一番大事です。その熱意を事業計画に込めてください。そして、大いに語ってください。きっと上手くいきます。

金利

金利のお話です。金利のお話しするときには、知らなければならない単語がいくつかありますので、そこからお話します。まず、短期プライムレートです。これは銀行が、最も信用力のある企業に対して貸し出しをする、貸出期間が1年未満の最優遇貸出金利のことです。各金融機関によって、預金等の資金調達コスト、経費などを考慮されて決められていてまちまちですが、今は1%後半から2%前半くらいです。長期プライムレートとは「みずほコーポレート銀行債券(5年物利付金融債)」の表面利率に0.9%上乗せしたものをいいます。しかし、長期プライムレートはあくまでも基準の金利という位置づけで、実際には1年を超える融資は、短期プライムレートに0.2%から0.5%程度を上乗せして決定するという新長期プライムレートを用いています。従いまして、短期プライムレートが最も重要な指標となっています。
金利はこの短期プライムレートの変動によって変化する変動金利と、変動の無い固定金利があります。
金利の決定は、一般的には金融機関が主導権を握っていますが、どうしてその金利なのかをきっちり説明してもらったり、自社の財務内容の健全化や事業の成長性など主張すべきことはしっかり主張し、手ごわい相手になってください。決して金融機関の言いなりになると相手に思われないようにしてください。そうしませんと、金利の引き上げ要請をすぐにしてくるようになってしまいます。御注意ください。

金利については、交渉の余地がないものとあるものがあります。ないものは、地方公共団体などの制度融資や、ビジネスローン、政府系金融機関などです。一方で、あるものとは金融機関のプロパー融資や、信用保証協会の保証が入っている一般融資です。

どのような融資でも、金利についてまったく交渉の余地がないものだと思っている方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。金融機関は自ら交渉の余地についての話はしませんし、むしろ断定的な口調で金利の話をするので、そう思ってしまうと思うのですが、自社にとって金利の高低は現金の流出という面でとても大事ですので、気をつけてください。

変動金利の場合は、プライムレートの変動により、金利が変動するのはよく分かりますが、そうした事情でなく金利の引き上げを要請してくる場合があります。これは企業の財務内容や競争力の低下から、金融機関の自社の評価が低下した場合です。金利は、貸倒の可能性が高ければ高くなるのが一般的ですから、格付けが下がれば金融機関は金利の引き上げを要請してきます。そうした場合であっても、素直に応じるのではなくて、自社の状況をしっかり説明して、資金繰りが圧迫されるなどと抵抗してください。結局のところは、借り手の同意がなければ引き上げることはできません。金融機関に対しては、タフでけちな経営者になるのが大事です。こうした状況でも見得をはりたがり、スマートであろうとしたり、今後のことを考えてとりあえず要請に応じようと考える方がいらっしゃいますが、ナンセンスです。会社の状況が悪くなっても金利の引き下げになかなか応じないで、業績が良くなったら、すぐに金利の引き下げを強く要請するようなスタンスでいてください。

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月岡公認会計士事務所

税務 会計 資金調達は東京 千代田区 月岡公認会計士事務所

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