プロパー融資
プロパー融資についてのお話です。プロパー融資とは信用保証協会の保証の無い融資のことです。信用保証協会の保証がないので、金融機関は貸倒のリスクを負うことになります。それでも、貸倒れを避けるために、保証人や担保を要求してきます。
このようなプロパー融資は、ベンチャー企業や初めての融資となる場合には、なかなか難しく、最初は保証協会の保証付融資となることが多いです。だからといって、必ずプロパー融資が受けられないわけではありません。財務内容によっては可能です(次回以降説明しますが、ビジネスローンもプロパー融資のひとつです)。しかし、一般的にはまず、保証付融資の返済状況を見てから、プロパー融資へ移行します。プロパー融資となっても、最初は短期間です。こうして信用を積み重ね、財務内容がよければ、長期のプロパー融資も可能となります(信用だけでなく、高価値の担保があればそのぶん融資金額も多く、融資期間も長くなる可能性が高まります)。
最初の短期間のプロパー融資には、賞与資金や納税資金、季節資金など返済期間が短いものが良いと思います。賞与資金とは、賞与の支払のためのものであり、納税資金とは税金を納付するため、季節資金とは、業種によって売上や仕入が大きく変動するための、一時的な仕入資金の増加に対応するためのものです。どれも3ヶ月、半年程度の短い返済期間です。
長い返済期間のものとは、設備資金などです。機械設備や不動産の購入資金です。融資期間はその取得する固定資産の耐用年数内となります。他に運転資金でも、1年を超えるものがあります。運転資金とは、仕入が売上げに先行するために、タイムラグがでてきてしまい、それを埋めるためのものです。